ディスインフォメーション(偽情報)対策

2012年から毎年恒例の日本の内外の高校生が東大の内部が覗けるプログラム、「東大の研究室をのぞいてみよう!」に私たち、井形研究室も参加いたします!(最近ホットな)経済安全保障に日々取り組む研究者たちや学生たちの生態をご覧になってみませんか?
この頃、地政学的緊張により、国家は軍事力だけでなく経済や情報を用いた政策を強化しています。半導体・AI・バイオなどの先端技術を巡る国際競争やサプライチェーン強靱化に加え、生成AIで偽情報・影響力工作が高度化し、インテリジェンスの重要性が高まっています。今回のイベントでは、経済安全保障の基礎と各国の最新動向を講義すると共に、本研究室所属の学生活動を紹介し、最後は質疑応答を通じて全参加者で議論を深める予定です。
3/26には対面で2回、3/27にはオンラインで2回、参加の機会をもうけております。
(*全て同内容となります。)
2026年3月26日(木)の対面参加者には、駒場IIキャンパスの先端科学技術研究センターを見学する時間のほか、レクチャー後に会場でレクチャーを担当する井形特任講師と数名の研究所メンバーとお話しする機会が用意されています。
2026年3月27日(金)はオンライン開催のため、遠方の方にも参加のチャンスがございます。
皆様の積極的なご参加をお待ちしております!

東京大学先端科学技術研究センター(RCAST)経済安全保障インテリジェンス分野(ESIL)は、ベルリン自由大学歴史・文化学部非常勤講師、日本経済新聞社欧州駐在編集委員の赤川省吾氏を招へいし、以下の公開セミナーを開催いたします。
東ドイツの対日工作:
機密文書が明かす日本政財界と情報戦、そして現在への教訓
本セミナーでは、2025年10月に刊行された新著『日独冷戦秘史:東独機密文書が語る歴史の真実』(慶應義塾出版会)の著者である赤川省吾博士を迎え、冷戦期に旧東ドイツが展開した対日工作の実態について講演いただきます。本書は、旧東ドイツの膨大な機密文書や元政府高官へのインタビューに基づき、これまで十分に解明されてこなかった対日政策と工作活動の全体像を明らかにした労作です。東西冷戦の最前線の一つとして日本がどのように位置付けられ、どのような接触や働きかけが行われていたのかを、一次史料に即して検証しています。
講演では、日本の政財界やメディアとの関係構築、経済交流を装った工作、ココム規制に違反する半導体技術移転事件をはじめとする産業スパイ活動など、本書で明らかにされた具体的事例をもとに、東ドイツの対日工作がどのように展開されたのかを解説いただきます。冷戦の本質を十分に見誤った結果、日本側がいかにして情報戦や影響力工作に絡め取られていったのか。その過程を丹念にたどることで、戦後日本の国際環境認識や対外経済関係の脆弱性も浮かび上がります。
あわせて本セミナーでは、こうした冷戦期の経験が現在の国際環境にどのような教訓を与えるのかについても掘り下げます。強権国家による情報戦、産業スパイ、偽情報や影響力工作、科学技術をめぐる競争は、形を変えながら今日の国際政治や経済安全保障の中核的課題となっています。歴史的事例の分析を手掛かりに、現代の情報環境におけるリスクと向き合い方について、参加者とのディスカッションを通じて考える機会とします。
東京大学先端科学技術研究センター(RCAST)経済安全保障インテリジェンス分野(ESIL)は、Institute of Contemporary Asian Studies (ICAS), Temple University Japanとの共催で、以下の公開シンポジウムを開催いたします。
Shifting international dynamics and academic freedom: How can university autonomy be protected?
(揺れ動く国際情勢と学問の自由:大学の自律性はいかに守られるべきか)
本ウェビナーでは、英国シェフィールド・ハラム大学のローラ・マーフィー教授をお迎えし、民主主義国の大学が直面しつつある越境的な圧力と、その影響について最新の事例を交えながら議論します。
マーフィー教授が長年取り組んできたウイグル地域における強制労働の研究は、2024年にかつてない干渉を受けました。その結果、シェフィールド・ハラム大学は2025年に教授の研究を打ち切る決定を下し、この出来事はBBCやガーディアンなどの主要メディアによって広く報じられました。マーフィー教授の事例は、外部勢力が学術的探究に影響を及ぼし、それを抑え込もうとする可能性をめぐって、深刻な議論を引き起こしています。こうした一件やその他の最近の例を踏まえ、本ウェビナーでは、変化する国際情勢が大学に対して新たな形の越境的圧力を生み出している状況と、それが学問の自由および大学の組織としての自律性にとって何を意味するのかを検討します。
本セッションでは、透明性や情報の入手や利用、ガバナンス、制度的な安全策などへの制約も含め、こうした圧力が研究者、学生、研究機関に及ぼすより広い影響について考察します。世界的な政治的不確実性が高まり続けるなか、これらの問題は日本の大学にとってもますます重要になっています。本イベントは、高等教育機関が学問の自由をより適切に守り、研究環境の健全性と信頼性を確保するためにどのような対応が可能かについて、研究者、大学管理者、学生の皆さまに示唆を提供することを目的としています。
ウェビナーではローラ・T・マーフィー教授の講演に加え、テンプル大学ジャパンキャンパスICASのロバート・デュジャリック氏による開会挨拶、東京大学先端科学技術研究センター(RCAST)の井形彬特任講師がモデレーターを務めます。
【スピーカー略歴】
ローラ・T・マーフィー氏は、シェフィールド・ハラム大学(英国)ヘレナ・ケネディ国際司法センターの人権・現代奴隷制教授。NEH Public Scholar Awardを受賞、英国学士院ビジティング・フェロー、National Humanities CenterのJohn G. Medlin Jr. Fellowなどに選出された。現代奴隷制や奴隷制の表象・語りに関する研究で多数の著書・編著を持つ。近年はウイグル地域における収容・強制労働と国際サプライチェーンの関係を調査し、複数産業にまたがる関連を報告するとともに、米英EU豪などで専門的証言・助言を行っている。インド、ナイジェリア、ガーナ、米国、カナダでの強制労働研究や、医療現場での人身取引対応指針の策定にも携わり、WHOや各国政府機関、労組、投資家団体、法律事務所、NGO等への助言経験も豊富。

東大先端研・経済安全保障インテリジェンス分野は、一般社団法人細胞農業研究機構(JACA)と共催で「培養細胞の食品利用に係る国際会議 ~Food-Bio-READY社会に向けて~」を開催します。
この国際会議では、(1)細胞培養技術を用いて製造される食肉のリスク評価手法に関する研究成果について、(2)新規食品、細胞性食品の最新のリスクアセスメント方針に係る国際議論、
(3)細胞性食品の培地の安全性に係る最新動向、(4)細胞性食品の細胞の安全性に係る最新動向 などについて議論を深めていきます。

東京大学先端科学技術研究センター(RCAST)経済安全保障インテリジェンス分野(ESIL)は、テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)現代アジア研究所(ICAS)と共催で、以下の公開セミナーを開催いたします。
「新たな核時代における日本:不確実な世界における安定の模索」
現在、核兵器は冷戦期以来見られなかった形で、再び国際政治の前面に浮上しています。ロシアによる核使用の示唆、中国および北朝鮮の核戦力増強、中東・欧州・東アジアにおける拡散の可能性など、国際社会は高度な核リスクに晒された「新たな核の時代」に突入しています。
本セミナーでは、カーネギー国際平和財団(Carnegie Endowment for International Peace)核政策プログラムのスタントン上級研究員であるアンキット・パンダ氏を迎え、近著 『The New Nuclear Age: At the Precipice of Armageddon』(Polity, 2025)の議論をもとに、現代の核リスク構造とその安定化に向けた方策について講演いただきます。
冷戦期との共通点に加え、AIを含む新技術の台頭、複数の核保有国の存在、そしてそれぞれの戦略文化の差異が、今世紀の核秩序にどのような複雑性をもたらしているのか。政策立案者や軍事当局はこの現実をいかに捉え、最悪のシナリオをどう回避しうるのか。核戦略・抑止理論・ミサイル防衛・同盟政策を横断する議論が展開されます。

2025年4月21日、東京大学先端科学技術研究センター 経済安全保障インテリジェンス分野は、OpenAIのインテリジェンス・調査チームのAlbert Zhang氏を招へいし、ChatGPTを含む生成AIが偽情報や影響力工作にどのように使われているのかについて公開セミナーを開催いたします。AIの悪用防止や官民連携の在り方等活発な議論を行う予定です。
主な講演内容:
・米国を中傷する内容のスペイン語長文記事が生成AIを用いて作られ、その内容がそのままラテンアメリカの主流メディアに掲載された事例。
・イランの情報機関関係者が生成AIを用いて作ったツイートや記事が、第三者プラットフォームに投稿された事例。
・中国の民主活動家・蔡霞氏を批判するコメントが生成AIを用いて作られ、SNS上で拡散された事例。
AIの悪用防止に向けた論点や官民のデータ共有の在り方、あるべき国際協力の姿などの観点からの質疑応答も実施いたします。

東大先端研・経済安全保障プログラムは、NATO本部、及び、デンマーク王国大使館(NATO連絡窓口大使館)と共催で「日ーNATOシンポジウム2024:不確実な時代におけるパートナーシップ」を開催します。
昨年開催した「日・NATOシンポジウム2023 – 新たな安全保障上の課題への挑戦」に続き、世界各国の専門家を東大先端研に招聘し、不確実性が高まる世界におけるパートナー国同士の協力について議論を行います。
今年は基調講演にスウェーデン国防大臣をお招きすると共に、ディスカッションではNATO本部の専門家、駐日大使数名(EU、ノルウェー、デンマーク、ルーマニア)や日本の防衛政務官などが登壇します。
このシンポジウムでは、(1)欧州・大西洋とインド太平洋の関連性、(2)2024年の各国選挙の影響や新たな脅威と対応、(3)日-NATOとIP4諸国の連携などについて議論を深めていきます。

近年、民主主義と権威主義の体制間対立が顕在化し、世界は緊迫した安全保障環境の中におかれています。そして、その対立の中で、ディスインフォメーション・キャンペーン(偽情報工作)と「国境を越えた抑圧」が展開されるようになり、国家を内外から揺さぶっています。そうした困難な時代にあって国際的な連携を強化し、相互の経験から学ぶことは非常に重要であると考えられます。そこで、東大先端研・経済安全保障プログラムは、在日米国大使館の助成を頂いて、ウクライナ、ウイグル、香港における事例について、専門家によるパネルディスカッションを行います。
詳細については下記の開催概要をご参照ください。
















